2022年度 高校受験指導実績

「これほどの努力を人は運と言う」

これは、

の中で見城徹さんが言っていた言葉です。


「努力→成功」というのは「バイアス(偏見)」がかかっていると考えています。

これはどういうことかと言うと、「努力→成功」という作品や事例が知られているだけで、そうでないものが世に出ることはあまりないということです。

例えば、塾の広告やホームページで「合格者の声」は載っていますが、「不合格者の声」は載っていません。「そんなの誰が参考にするんだよ!」と思うかもしれませんが、実際めちゃくちゃ参考になります。そういう取り組みをしている突き抜けた塾もあります。僕はできませんが…。

スポーツのマンガやアニメも「負け」て終わるものもあるものの、それは「失敗」というものとして考えられていません。


結局、努力というものは、

・「成功」するまであきらめなかったこと

・「成功」した後に、「あー、あれが努力なのか」という意味付け

であって、「今やってること」が「努力」なのかどうかはわからない。


20年くらい塾講師の仕事をしていますが、うまくいったことの原因って全然わからないんです。

ただ、うまくいかなかった原因ってわかります。

だから塾生にはうまくいったとき「なんでうまくいったの?」って聞きます。

なんか僕って「俺のおかげだー!ガハハハ!」って言いそうに見えるじゃないですか?

実際、僕は本当は繊細なので、(けっこうマジで

うまくいったときの原因こそ塾生に聞いて参考にして、

うまくいかなかったときは「自分(僕)の何が良くなかったのか?」って振り返るようにしています。

だからうちは広告を出さないんじゃなくて、出せない。

だって、「この塾の何が良くないか?」はわかるけど「こうすればうまくいく!」っていうことを塾生に教えてもらっているから。「うまくいく方法、教えてください!」なんて広告出せない(^_^;)出したらおもしろいかもしれませんが。

指導実績の画像を見てもらうと、「合格実績」ではなく「指導実績」にしているのも、「指導はしたけど、それが合格の原因かはわからん!」からです。


なんでそんな塾が10年も続いているんだよ!って。

最近気づいたんですけど、たぶん運がいいだけだったんです。


コロナ禍の中、塾が増えていく中で自分が全力塾を続けていけることで、

「あ、俺、めちゃくちゃ運がいいだけなんだな」

と思うようになって、そういうことを塾生に伝えてきたことは良かったと思いました。

高校受験が終わって、こちらから声をかけなくても勉強しに来ていたからです。

「自分は運が良かった!」

と思う方が努力できる。


合格おめでとう。

それでも、「これほどの努力を人は運と言う」の精神を忘れずに。