文章題のときに気を付けていること。

全力塾では、「全力プリント」という毎週出力している課題があります。

小学生は算数が中心になっていて、計算問題、図形問題、文章題をバランスよく出題しています。そして、それを毎回添削して返却しています。

よく、

「文章題が苦手だ…」

と言う、生徒がいますが、「苦手」を「分割」してみると、どんなことに気を付ければいいのかがわかってきます。

例えば、

・式は立てられているのに、計算を間違っている。

こういう場合は、文章題が苦手、ということではないと思います。

塾に来ている小学生は、小学4年生からが中心なので、文章題で扱う数字はけた数が大きい問題が多い。実は、けた数が多い計算問題を復習すれば克服できる場合があります。

ただ、

・問題を読んでも式が立てられない。

というケースもあります。

こういうとき、意外と心理面が大きい子どももいます。

どんな心理がはたらいているか…。

「わり算は嫌だな…」という願望から、かけ算にしてしまう、などよく考えずに楽な方であってほしいという願望で式を立ててしまうケースもあります。

これは中学生でも言えるのですが、「速さに関する問題」で、「分数が混ざった方程式は嫌だな…」という願望から、「道のりと速さをかけ算してしまう(例えば、道のりがxで速さが時速60kmのときに、60xとしてしまう…)」のです。

また、

・単位を把握していない。

たし算やひき算は、「同じ単位」でしか計算できません。かけ算で同じ単位同士をかけ算するのは、「面積」や「体積」だけです。

わり算の文章題でつまずくのは、出したい答えや出てきた答えの単位を把握していないので、わからなくなってしまう。わり算は同じ単位でわる(△個を〇個ずつわける)包含除、違う単位でわる(△個を〇人にわける)等分除があり、その区別がついていないときに。文章題の間違いが出やすい。

中学生でも、等式で左辺が個数で右辺が人数のようになってしまい、等式が成立していないという間違いをしてしまう。仮に、一度そういう式を作ったとしても、「等式が成立してない!」と気付けるかどうか。

文章題が苦手と言っても、色々な視点があります。

あれ、この式はおかしい、答えがおかしい、と気付くことも大切です。

塾の指導で心がけていることは、どのステップでつまずいているのか、を把握し、そのステップに合わせて適切な問題を用意することです。

そして、算数は、「生活に必要な能力」、数学は「問題解決能力」を身につけるために大切だと考え、あまり教えすぎないようにしています。

文章題が苦手、という人は、今の自分の状態を把握し、開示してみましょう。

「どこまでわかっているか」を書いてみる。

それは、式、かもしれませんし、図でもいい。

まずは、何かを書いてみる勇気が大切です。