ぽっ、すっ。

授業中、講師からチェックをもらったり質問するために、少し待ち時間があるのですが、

その間の時間がもったいないと思って、本を何冊か置きました。

どんな本を置いているかというと、

セブンイレブン限定で売っている

「カリスマの言葉シリーズ」

です。

スポーツが好きな男子には、野村監督の「野村の金言」が人気です。

観察していて思うのは、

伸びているなぁ、と思う人は、すっと本に手が出ます。

本を読むことに抵抗感がない。

確証はありませんが、

「あ、やっぱり」

という感じ。

本来、ぽっと何もない時間が生まれたとき、

人は本を読むのではないかと思います。


「ぼーっとしてないで勉強しなさい!」

って、つい言ってしまうのではないでしょうか。

ぼーっとさせて、本に手が出るような環境を創っているか。


読書の習慣がない人が勉強しても、伸びる限界があると思います。

英語の学習の中で、英文の直訳(そのままの訳)と日本語がちょっと違うときがあります。

例えば、

I want something to eat.

直訳すると、

「私は食べるための何かがほしい。」

ただ、こんな日本語は使いません。

「私は何か食べるものがほしい」となります。

不定詞の形容詞的用法を「~するための、~するべき」と覚えることはいいのですが、「~するための、~するべき」という言葉がないと、不定詞であると気付けない。

「私は食べるための何かがほしい。」を「私は何か食べるものがほしい」に言いかえることができるか。

これこそが読解力の中でも大切な力です。


そして、指導をしていて感じるのは、

読書の習慣がない人は、大量の文字情報を消化できない。

1学期は数学は計算が中心、英語は主語と動詞という基本的な文法を中心に学習します。

2学期に入り、数学は計算から関数・図形へ、英語は修飾することで1文が長くなるような文法を学習していきます。

当然、指導する側から伝える情報が多くなる。

それを消化できない。

教科書を読んでもわからない。

勉強が大変になるのではなく、

文字情報を消化できなくなる。


ただ、読書をすることに遅いということはない。

ぽっとできた時間に、すっと手が出る。

そんな環境をこれからも創っていきます。