字をきれいに書けるコツ

勉強をしていく上で、字をきれいにかけた方がいいと思っています。

字がきたない人を見ていると、

・覚えることに時間がかかる。

・ミスが目立つ。

ということで、成果を出し切れていないと感じるからです。

あまり、「思う」とか「感じる」という言葉は使いたくないのですが、塾生を観察した結果であり、相関関係や因果関係ははっきりと出ているとは言えない状態です。

全力塾では、「これはひどい…」という字を書く塾生には、字をきれいに書くところから始めています。

すぐに成果が出るものではないのですが、最近は、保護者の方から、

「字がきれいになりました!」

と報告も聞かれるようになったので、そのコツを紹介したいと思います。

そのコツは、



「ぐるぐる」と「おだんご」です。


「ぐるぐる」は「ひらがな」をきれいに書くための練習です。

図のように、中心から「らせん」を書いていきます。右回り、左回りの両方を練習します。


ひらがなは丸みを帯びた文字が多いのですが、字がきれいな人は、この「丸み」を書くのが上手です。

そして、


「ぐるぐる」を書くときは、間隔を均等にします。

習字の達筆な文字を見てもよくわからなかったのですが、観点のひとつに

「白と黒のバランス」

があるそうです。

つまり、字というのは、「線と余白のバランス」が大切なのです。


次は「おだんご」です。



「おだんご」は「漢字」をきれいに書くための練習です。

最初に上からまっすぐ線をひき、その線の上に、丸を線が中心になるように均等に書いていきます。

漢字は直線的な文字が多いので、まず線をまっすぐ引く。

そして、丸は字を書くため、というより「余白」を意識するために書きます。


漢字がきれいに書けるときは、余白が均等になっているときです。

ひらがなと同様に、「線と余白のバランス」が大切です。


この「ぐるぐる」と「おだんご」をきれいに書くために、鉛筆の持ち方から指導します。



鉛筆は親指と中指ではさんで、字を書けるような感覚が大切です。きれいな字は書けないと思いますが、ここが一番力が入ることがわかれば大丈夫です。

そして、人差し指は鉛筆にそえるような感覚。全く力が入らないというわけではなく、「支える」と言う方が適切かもしれません。

このような持ち方にすると、黄色の矢印で示したように、鉛筆の先端の可動域が広がります。そうすると、線や丸みが書きやすくなります。


逆に、正しくない鉛筆の持ち方をしているとどうなるか。

例えば、画像の左側のように、えんぴつを握るように持つ人。

これは、「字」そのものに影響が出るというよりは、「指導している側から見えづらい」という欠点があります。そうすると、写し間違えなどの間違えに、教える側が気付きにくくなってしまい、間違って覚えてしまう可能性があります。

右側のような持ち方は一見、正しいように見えますが、人差し指に力が入っていると、人差し指が反るような形になります。そうすると、鉛筆の先端の可動域が小さくなってしまいます。


「正しい」や「美しい」ということは、「効率化されている」ということが多いと思います。

それが勉強を通して身に付くものの一つではないかと考えています。