空間図形の応用問題あるある~完全版~

2022年の1月に投稿したブログ、

が今でもよく読まれています。

僕自身、このブログをアップしてから、空間図形の応用問題が今までよりも楽に解けるようになり、塾生たちも空間図形の応用問題に対する苦手意識がだいぶなくなってきたと感じています。


先ほどのブログを投稿して2年が経ちましたので、あらためて「空間図形の応用問題のコツ」をお伝えしようと思います。


空間図形の問題でよく問われるのは、

の3つです。

そして、それぞれの求め方は、

のパターンしかないないなーと個人的には思っています。

※ここでは、9cmー3cmのような問題は除いています。

例えば、

相似の中でも、


だいたいこのパターンしかない。

そして、

このように解き方を組み合わせるパターンが多い。(三平方の定理→相似はマジで多い。)

そして、図形の性質と組み合わせて、

このような形になっていくものもあります。

図形の性質や定義は、

「等しいところ」や「直角」を探すときに役に立ちます。

補助線を引くのも、「等しいところ」や「直角」を作るため、と考えると

どんな補助線を引けばいいのかわかってきます。


では、具体的に以前のブログの問題の解説でどの考え方を使ったかを説明していきます。


MP:PH、NQ:QHのそれぞれの比を求めるために、

相似を使っています。

その中でも、

この形。


次に、△HQPと△MNHの面積比を求めるために。

底辺の比から面積(比)を求めています。


そして、


高さが同じなので、

底面積の比から体積を求めています。

まとめると、

長さの求め方3つ、面積の求め方4つ、体積の求め方4つの中から選ぶように解いているのです。


そうすると、

3通り×4通り×4通りで「全部で48通りもあるじゃないか!」と思うかもしれませんが、

実際は、1つずつ「できること」をやっていくだけなので、48通りから選ぶような考え方ではありません。

まずは、長さを求める(3つ)。

そして、面積を求めるのか(4つ)、体積を求めるのか(4つ)。

体積を求めるなら、底面積をどのように求めていくか(4つ)。

高さはどう求めるのか(3つ)。

このように丁寧に解いていく。


複雑に見える図形もからまったひもをほどくように1つずつ解いていく。


先日、NHKで将棋の番組を観ていたら、藤井聡太八冠が解説をしていました。

「珍しいなぁ」と思って観ていたのですが、どうやらNHKで将棋の解説をするのは初めてだったようで、将棋に対する考え方や私生活についてはよくテレビで見かけることはあっても、将棋の具体的な指し方の話を聞くことができるのはめったにないので興味深く観ていました。

とても将棋が強い、という印象がありますが、解説を見ていると、「神の一手が指せる」というよりは、「すごい先まで見通せている」のではないかな、と思いました。


この空間図形の応用問題もそうです。

すぐに体積が出せる、という「神の一手」のような解法はなく、

まず長さを求めてから先を見て選択肢を選んで行くような感覚。


空間図形の応用問題で苦戦している人は、ぜひこのブログで紹介した選択肢を見ながら、今までの模試の問題や入試の過去問に取り組んでみてください。